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かわいい女の子への憑依・乗っ取りのSSやイラストがメインのブログ。
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憑依SS:憑依リザード

8回目の憑依SSです。
今回の被害者のソフィアさん。

ソフィア001



「これで終わりだ」
漆黒の鎧に身を包んだ男、黒騎士シグザスが剣を振るい怪鳥王ヘルウイングの金色の鎧を破壊し、さらに翼を切り裂く。
「ぐわぁぁぁ!!」
そして悲鳴を上げるヘルウイングの頭を手で掴むと壁に叩きつける。
「ぶはぁ!!」
シグザスが手を離すとヘルウイングは力なく倒れた。
「バカな…拙者がこうも簡単にやられるとは…黒騎士シグザス、貴様はいったい…」
「魔王四天王がこの程度だとは聞いてあきれるな」
そう言ってシグザスはヘルウイングに剣を向ける。
「くっ、拙者を倒したくらいでいい気になられては困る、貴様がいくら強かろうと魔王様には勝てな…」
ヘルウイングの胸をシグサスの剣が貫く。
「ぐはっ!!」
「燃えろ」
シグザスがそう言うと剣から炎が吹き出しヘルウイングの体を炎が包んでいく。
「ぐおおおおお!!」
そしてヘルウイングの体は消し炭すら残さず消滅した。



魔王四天王の怪鳥王ヘルウイング様が倒されたという話が魔物達の間で広まっていた。
そんな中、オレは魔王四天王の一人、死霊王ネクロギガ様に呼び出されていた。
「ダークリザードの戦士グロムス、参りました」
「来たか、グロムスよ…」
暗闇の中から黒いローブに身を包み怪しげな仮面をつけた人物が現れる。
魔王四天王の一人、ネクロギガ様だ。
「それでオレにやってもらたい任務とはいったい?」
自分で言うのもなんだかオレの名はダークリザード族一の戦士として魔物達の中でもそれなりに知られている。
そんなオレに頼むくらいだきっと重要な任務に違いない。
「おまえも知っているかと思うがゴリオンに続き、魔王四天王のヘルウイングが倒された」
知らないはずがない、その話は魔物達の間でも話題になっているのだ。
「そこでだ…ヘルウイングを倒した男…黒騎士シグザスを我等の味方につけようと思う」
「あの男をですか!?人間であるあの男が我々の味方になるとはオレにはとても思えません」
黒騎士シグザス、数年前からたった一人で魔物の拠点をいくつも壊滅させている男。
いつからか黒い鎧を着ていることから黒騎士と呼ばれるようになった、その冷酷無比な性格は魔物からも人間からも恐れられている。
確かにヘルウイング様を一人で倒すほどの力を持っているシグザスをこちらに引き込めれば魔王軍の戦力は大幅に上がるだろう。
しかしシグザスは我々魔族を憎んでいる、そんなやつが味方になるとは思えない。
「策は用意してある…おまえがシグザスの体を乗っ取り黒騎士シグザスとなるのだ」
そう言ってネクロギガ様は怪しげな宝石を取り出した。
「この宝石におまえの魂を取り込み、シグザスに憑依させる」
このオレがシグザスになるだって!?
「しかし、それは…」
たとえネクロギガ様の命令とはいえ自分の体を捨てて人間であるシグザスになどなりたくはない。
「人間の体になるのは抵抗があるか?」
「はい、それにその方法ならオレなんかじゃなくて他の魔物でもよかったのでは?」
その方法ならオークやゴブリンなどの下級モンスターでもいいはずだ。
「低級な魔物ではやつの体を乗っ取る事などできないだろう、やつの体を乗っ取るためには強い力と強い意思を持った者でなければダメなのだ」
「それでオレが呼ばれたわけですか」
確かに、低級な魔物ではシグザスの体を乗っ取るなど無理だろう。
「そうだ、おまえほどの者ならばやつの体を乗っ取る事も可能なはずだ」
ネクロギガ様にそう言われて悪い気はしないが、さすがに即答することはできない。
「おまえはもっと強くなりたくはないか?もしシグザスの体を手に入れることができればおまえが新しい魔王四天王になることも夢ではないのだぞ?」
「オレが魔王四天王に?」
選ばれた者だけがなれると言われている魔王四天王にこのオレがなれるというのか?
「そうだ、それにおまえがこの任務を成功させれば魔王軍は大きな力を手に入れることだろう…すべては魔王様のために」
魔王様のため…そう言われたらオレには断ることはできない。
「わかりました、その任務オレに任せてください」
「よくぞ言ったグロムスよ」
やるからにはこの任務必ず成功させなければ。
「おまえの魂を封じた宝石は部下の魔物に運ばせてうまくシグザスと接触させておこう」
「わかりました」
「それではさっそくおまえの魂をこの宝石に取り込むぞ」
ネクロギガ様が呪文を唱えるとオレの意識をどんどん遠くなっていく。
「次に目を覚ました時、おまえはシグザスになっているはずだ」
その言葉を最後にオレは意識を失った。



オレが目を開けるとそこはどこかの森の中だった。
すぐ近くには川があり綺麗な水が流れている。
「ここはいったい…」
なんだか視点がいつもより低い気がする、まるで背が縮んでしまったかのようだ。
体を動かすと全然感覚が違う、なんだか思うように体が動かない。
「はっ!?」
オレはネクロギガ様から与えられた任務を思い出した。
「目を覚ましたということはオレはシグザスになったのか?」
だとしたら随分あっさり成功したものだ、もっと何かあるかと思ったのだが…。
自分の手を見ると長く鋭い爪も鱗も無い、白く綺麗な手をしていた。
そしてその手にはあの時ネクロギガ様が持っていた宝石と同じ物が握られていた。
この宝石にオレの魂が封じられていたのだろうか?
「それにしても随分と細い腕だな…これではまるで人間の少女の手ではないか…」
とてもだがこの手があのヘルウイング様を倒した男の手には見えない。
「さっきから思っていたが、この声もおかしくないか?」
高くて綺麗な…まるで女性のような声だ。
「もしかしてこの体は…」
シグザスの体ではないのでは!?
「まずは今の姿を確認しなければ…」
オレは水辺に近寄り水面を見るとそこには人間の少女の姿が映り出す。
その少女はオレが動くと同じように動いた。
間違いない、この水面に映る少女が今のオレの姿なのだ。
「なんということだ…」

ソフィア002

ダークリザード族一の戦士だったオレがこのような姿になろうとは…。
「なぜシグザスではなくこのような人間の少女の体になっているのだ!?」
わけがわからない。
その時、突然頭の中に少女の記憶が流れ込んでくる。
「これは…この少女はソフィアという名前なのか」
どうやらこの少女はこの近くの村に住んでいるようだ。
3年前に両親は魔物に殺され、今は薬草等を売って一人で生活しているようだ。
薬草を摘みに来ていた時にオレの魂が封じられた宝石を拾い、オレがこの体に憑依してしまったようだ。
「しかしなぜ宝石が落ちていたのだ?」
宝石はネクロギガ様が部下の魔物に運ばせたのでは…。
考えながら歩いていると足元に何かがぶつかる。
見てみると足元に魔物死体が転がっていた。
この魔物、ネクロギガ様の城で見かけたような気がする。
もしかしてこの魔物がオレの魂が封じられた宝石を運んでいたのだろうか?
だとすると、この魔物が何者かに殺されてしまったためにオレはこの人間の少女の体に憑依してしまったというのか?
「それならなんと運が悪いんだ…」
こんな脆弱な姿では剣一本振るうことすらできやしない。
なんとかネクロギガ様に連絡を取り元の体に戻らなければ…。
しかしこの姿でどうやって連絡を取ればいいのだ?
そんな事を考えているとどこからか唸り声が聞こえてくる。
「グオォォォォ!!」
草むらから、数匹の魔物が現れオレを取り囲む。
「しまった!?」
この魔物達にオレも魔物だと言ったところで人間の姿をしているオレの言葉など信じないだろう。
それ以前にこの魔物達にそこまでの知性はなさそうだが。
元のダークリザードの体ならこんな魔物達簡単に蹴散らすことができるが、今の体では魔物一匹倒す事すら難しいだろう。
魔物であったオレが人間の少女の体になって魔物に襲われるとはな…。
「キシャァァァァ!!」
鳴き声とともに魔物達がオレに飛び掛ってくる。
「これまでか…」
せめて死ぬなら元の体で死にたかったが…。
そう思った時だった、強い風が吹いたかと思うと魔物達は真っ二つになった。
「え…!?」
オレが驚いているといつのまにか目の前に漆黒の鎧を着た男が立っていた。
「大丈夫か?」
この漆黒の鎧、さっきの剣さばき…もしやこの男が黒騎士シグザス!?
「どうし…なっ、おまえは!?」
なぜかオレを見て男は驚いている。
まさかオレがこの女に憑依していることがバレたのか!?
「おまえ、名はなんという?」
「グ…ソフィアです」
グロムスと言いそうになったが、今はこの体の少女の名前を答えておく。
「そうか…」
そう言ってから男はオレの顔をじっと見てくる。
やっぱりこの男、オレのことに感づいてるのか?
「そ、そういうあなたの名前は?」
「俺はシグザス…」
「あなたが、あの黒騎士シグザスなんですか?」
「そう呼ぶやつもいるな、まさかおまえみたいな娘にまで知られているとは思わなかったが…」
やっぱりこの男は黒騎士シグザスだったんだ。
「おまえはこの辺りの村に住んでるのか?」
「は、はい…」
「なら俺が村まで送ろう、この辺りは最近魔物が増えてきたらしくて危険だ」
あの冷酷無比と言われたシグザスがオレを家まで送るだって…いったい何を考えているんだ、この男は?
「あなたは黒騎士シグザスなんですよね?なんで、私にそこまでしてくれるんですか?」
「俺の知り合いにおまえが似てたからだ…そんなことより早く行くぞ」
「あ、待ってください!!」
知り合いに似ているから助けるとはシグザスも人間だったということか。
その時、俺は一つの考えを思いつく。
この体をうまく使えばシグザスを始末することができるのではないだろうか?
この娘の記憶や思考を読み取れるので演技することは容易い。
体を乗っ取れないのなら、せめて始末することができれば…。
俺はシグザスの後ろを歩きながらそんなことを考え始めた。


「ほら、着いたぞ…それじゃあな」
「待ってください」
村に着いた途端オレの前から去ろうとするシグザスを呼び止める。
「私の家に寄っていってください、助けてもらったお礼がしたいんです」
ここで帰られたら、せっかくのシグザスを始末するチャンスを失ってしまう。
「俺なんかとかかわるとおまえに迷惑が…」
「迷惑なんてことないです!!だから私の家に来てください」
そう言ってシグザスの手を掴む。
「…わかった」
よし、後はこの女の家にシグザスを連れて行き、油断した所を始末すればいい。
「それじゃあ、付いてきてください」
俺はこの体の少女…ソフィアの記憶を辿りシグザスを家まで案内する。
「どうぞ、入ってください」
「ああ…」
ソフィアの家は古かったが家の中は掃除されていて綺麗だった。
「家の人はいないのか?」
「私、一人暮らしですから、両親は3年前に魔物に殺されて…」
「そうか…」
「ほら、それよりそこのテーブルのイスに座ってください、今お茶を出しますから」
そう言って俺はお茶の準備をする。
お茶などいれたこともなかったが、ソフィアの記憶があるので問題なくいれることができた。
まさかダークリザードの戦士であるオレが人間の少女のふりをしてお茶までいれることになるとは…なんだか情けなくなってくる。
だがこれもシグザスを始末するためだ、そう自分に言い聞かせる。
「はい、どうぞ」
シグザスにお茶を差し出す。
「ああ…ありがとう」
あのシグザスがありがとうなどと礼を言うとは、噂に聞いていたあの冷酷無比の黒騎士とは思えないな。
それに今はなんだか優しげな顔をしている。
それだけ、この娘に似ている知り合いとやらは特別な存在だったのだろうか?
「あの、私に似ているシグザス様の知り合いってどんな人なんですか?」
「それは…俺にとって特別な人だ」
「特別?」
シグザスが特別というのはどんな人物なのだろう?
「俺の恋人だったんだ、魔物達に殺されて今はもういないがな…」
そう言うシグザスはどこか悲しそうに見えた。
「だから俺は魔物達を皆殺して復讐するために旅をしている…そのせいでいつのまにか黒騎士などと呼ばれるようになってしまったがな」
なるほど、それがオレ達魔族を憎む理由だった訳か。
「そうだったんですか…」
「つまらない話をしたな」
確かにつまらない、だがそんなことをオレは口にはしない。
「そんなことないです、シグザス様のことがわかって私は嬉しかったです」
「そうだろうか…」
「シグザス様が無意味に魔物達を殺してるわけじゃないってわかりましたから」
くだらない感情に左右されるとは所詮シグザスも人間だということがよくわかった。
「シグザス様は大切な人のために戦っていたんですね」
それなのになぜかそんな優しい言葉が口から出た。
「だが、俺はそのために魔物も俺の邪魔する人間さえも殺してきたんだ」
「後悔しているんですか?」
「後悔はしていない…ただたまに悲しくなるだけだ、俺がいくら魔物達を殺しても彼女は生き返らないのだからな」
ならばこの男はなぜ戦い続けるのだろう?
「シグザス様…」
わからない…それなのになぜか悲しいとオレは感じている。
もしかしたらこの体の少女の感情がオレにも流れてきているのかもしれない。
「すまない、おまえがあいつに似ているせいでいろいろと話してしまったな…そろそろ失礼する」
まずい、今帰られたら計画が台無しになってしまう。
「待ってください!!」
オレはシグザスの腕にしがみつく。
「ソフィア?」
「今日は泊まっていってください」
そうだ、眠っているところを狙えば始末することができる。
「しかし、これ以上おまえと一緒にいると俺は…」
「お願いします、私もう少しシグザス様と一緒にいたいんです!!」
「…わかった」
「ありがとうございます」
とりあえずはこれで一安心だな。
「それじゃあ、寝室の準備をしてきますね」
そう言った後オレは空き部屋へと向かう。
ここはソフィアの両親の部屋か。
部屋の中は小まめに掃除されていたのか綺麗だった。
これならすぐにでも使えそうだ。
しかし、この部屋の住人はもういないというのにソフィアはなぜこの部屋を頻繁に掃除していたのだろう?
オレの中になんとも言えない感情がわきあがってくるのを感じる。
「なんだこの感情は…こんなものオレは知らないぞ!?」
オレは深く考えるのはやめ、部屋の中をシグザスが泊まれるようにしてすぐに部屋を出た。
リビングに戻るとシグザスはテーブルのイスに座っていた。
「それじゃあ、これから夕飯を作るので待っていてくださいね」
料理などしたことはないが、この体の記憶を使えばどうとでもなる。
夕飯を作っている時にシグザスの料理に毒でも混ぜようかと思ったが、その程度でシグザスが殺せるとは思えなかったのでやめておいた。
しかし料理というのはやってみると以外とおもしろいものかもしれない。
この体だからそう思ってしまうのか、それはわからない。
それにしてもこの女の体に入ってから感覚が少しおかしい気がする、体が変わると感情までも左右されるというのか?
食事を済ませてからしばらくして…。
「それじゃあ、俺はそろそろ休ませてもらう」
「寝室はこちらの部屋を使ってください」
「わかった」
「それでは、おやすみなさい」
「おやすみ」
そう言ってシグザスが部屋に入ってく。
後はシグザスが眠りにつくのを待つだけだな。
オレは自分の部屋と向かい、時間が経つのを待つ。
それから三時間後。
台所から持ってきたナイフを手に持ち、シグザスが眠っている部屋の前に立つ。
そしてゆっくりドアを開き中に入ると、そこにはシグザスの姿はなかった。
「いない!?」
いったいやつはどこに行ったというのだ?
ふと窓の外に視線を向けると月の光に照らされて人影が見えるのに気づく。
もしかしてシグザス?
オレはナイフをしまい、外に出て人影のある場所へと向かう。
近づくと人影の正体はやっぱりシグザスだった。
「シグザス様こんな時間にどうしたんですか?」
なぜシグザスは外に…オレの正体に気づいたとも思えないが?
「ソフィアか…なんだか眠れなくてな」
「あの部屋では落ち着きませんでしたか?」
「いやなんだか落ち着きすぎて逆に眠れなくなってな…」
落ち着きすぎて眠れないとはどういうことだ?
「ソフィアこそどうしてここに?」
「そ、それは…眠れなくて窓の外を見たらシグザス様の姿が見えたから」
まさかおまえを殺そうとしてたなんて言う訳にはいかない。
「ソフィア、おまえは不思議な娘だな」
「え?」
シグザスは手を伸ばしオレの頭を撫でてきた。
払いのけようかとも思ったが今は黙って撫でられることにする。
それにこうしてるとなんだか心地よく感じる。
なんなのだろうか、この気持ちは?
「おまえに会ってからなんだか少しだけ昔に戻れた気がする」
「それは私がシグザス様の彼女に似ているからですか?」
「それもないわけじゃないが、だけどそれだけじゃない…」
シグザスは何を言いたいのだろうか?
「おまえは両親を魔物に殺されたと言っていたな…おまえは魔物達を憎んでないのか?」
適当に答えておくか、オレはソフィアではないのだからな。
そう思ったはずなのに口からは別の言葉が出ていた。
「憎んでいないといったら嘘になります、でも父も母も私に復讐することなんて望むような人じゃなかった」
頭の中にソフィアの記憶が流れ出す。
これはソフィアの家族の記憶か!?
「いつも私の幸せを願ってくれる、そんな人だったんです」
それはオレの答えではなくソフィアの答えだった。
だが今はソフィアの感情がオレの中に染み渡り、それはオレの答えにもなっていた。
その言葉からは今までオレが感じたことがないもの…そしてソフィアの強い意志が感じられた。
「そう言われれば彼女もそんな人だったな…少し考えればわかることだったのにな」
そう言ってシグザスは後ろを向いた。
今ならシグザスを始末することができる…そのはずなのに体はなぜか動かなかった。
「ありがとうソフィア、おまえのおかげで大事なことに気づく事ができた」
なぜかその言葉を聞いて嬉しいと思っている自分がいる。
これはソフィアの気持ちなのかオレの気持ちなのか…。
その日は結局シグザスを始末することはできず部屋に戻った。


そして次の日。
「それじゃあ世話になったな」
「待ってください、もう少しだけ…もう少しだけいてください」
「ソフィア?」
「お願いします!!」
「…わかったよ」
そんなやり取りを何日も繰り返し、シグザスと一緒に過ごす日々が続く。
それから何度もチャンスがあったはずなのにオレはシグザスを始末することができなかった。
それどころかシグザスに対して興味ばかりが沸いてくる。
一緒にいて楽しいとさえ思う時がある。
オレはダークリザードの戦士グロムスだったはずだ、それがいったいどうしてしまったというのだ?
この体になってから感じたことのない感情ばかり感じる。
これが人の心というものなのだろうか…。
そんなことを考えながら外で夜風に吹かれているとシグザスがやってきた。
「ソフィア、ここにいたのか」
「シグザス様」
「こんな所にいたら風邪を引くぞ」
「今戻りま…あっ!?」
オレは足元の石に引っかかりバランスを崩してしまう。
「危ない」
倒れそうになった所をシグザスに抱きしめられる。
「あっ」
気づくとシグザスの顔がすぐ近くにあった。
シグザスに見つめられると胸がドキドキしてくる。
この気持ちはいったいなんなのだ?
いやオレはこの気持ちがなんなのか既に知っている…ただそれを認めるわけにはいかないのだ。
「ソフィア…」
シグザスの顔が近づき唇が押し付けられる。
すぐに払いのけるべきなのにオレは唇を離すことができなかった。
こんなことしてはいけないはずなのに、シグザスとキスしたいと思ってる自分がいることに気づく。
ただ唇を合わせているだけなのに心が満たされ頭がぼっーとしてくる。
これではまるで人間の少女そのものではないか…今すぐやめるべきだ。
そう思っているはずなのに、唇は離れるどころかシグザスの唇をより求め始める。
お互いの舌が絡みあい唾液が混ざりあう。
口を離すと唾液がお互いの口の間に唾液の糸が垂れる。
「はぁはぁ…シグザス様」
「ソフィア、俺はおまえのことが好きだ」
「あっ…」
なんだろうこの気持ち、嬉しいのに悲しい…。
「きっかけはおまえが彼女に似ていたからかもしれない、でも今は違う、俺はおまえだから好きになったんだ」
だがオレはシグザスの彼女でもなく、ソフィアでもない、ましてや人間でもないのだ。
「おまえが俺に隠していることがあるのは知っている、だがたとえおまえが何者だったとしても俺はおまえを愛している」
シグザスがオレの真実を知っているのかはわからない、でもその言葉がオレの心を暖かく包みこむ。
この気持ちが愛というものなのか…。
「私も…私もシグザス様が好きです」
その言葉を言った時、オレの中にあった何かが完全に崩れた。
オレはシグザスにずっと惹かれていたのだ。
人間の女を演じているつもりがいつのまにか心まで人間の女になっていたのだ。
ただそれを今まで認めることができなかったのだ。
だけどオレは…いや私はもうダークリザードの戦士グロムスなんかじゃない、人間の女ソフィアなのだ。
自分の気持ちを認めただけでなんだかすごく気分が楽になってくる。
「ソフィア…」
お互いに強く抱きしめあう。
「ここではなんですから…私の部屋に行きませんか?」


部屋についた私たちは服を脱ぎ、キスをしてベットの上でお互いの体を重ねあう。
胸を揉まれただけで気持ちよくて興奮してくる。
「おっぱい気持ちいいです、もっと私のおっぱい揉んでください!!」
これが女性の快楽というものなのか。
シグザス様に体を求められるたびに悦びで心が満たされていく。
「シグザス様のおチ○ポ、私が気持ちよくしてあげますね」
シグザス様の肉棒をしゃぶり舌で舐め回す。
そうしているだけでお腹の奥がなんだか熱くなってくる。
こんなことをしていると自分がダークリザードの戦士どころか男であったことが嘘のようだ。
「はぁはぁ、それじゃあその…そろそろお願いします」
今までの行為で私の股間は十分濡れていた。
「それじゃあ入れるぞ」
そして私の中に肉棒が入ってくる。
すると激しい痛みに襲われる。
「あああっ!?」
「大丈夫か?無理するなよ」
シグザス様が苦しそうな私を気遣ってくれたが、今無理しないわけにはいかない。
「だ、大丈夫です、それよりどうですか私の中は?」
「ああ、ソフィアの中はすごく気持ちいいよ」
「はぁはぁ、嬉しいです…」
「ソフィア、愛している」
そう言ってシグザス様は優しいキスをしてくれる。
それだけで痛みが和らいでいく気がする。
「もう動いても大丈夫です、お願いします」
「わかった」
シグザス様が腰を動かすと痛みと快楽が同時に体を襲う。
「あぁん!!あぁん!!」

ソフィア003

しばらくすると痛みよりも快楽の方が上回っていく。
「いいぃ!!気持ちいいです!!」
私も気づくと自分で腰を動かしていた。
「ソフィア、好きだ、愛してる!!」
「あぁあん!!私も…私も、シグザス様が好き!!大好き!!愛してるの!!あ、あん、あぁぁぁぁぁぁ!!」
私が絶頂を迎えると同時にシグザス様の肉棒から精液が射精され、私のお腹の中に熱いものが流れ込んでくる。


お互いに絶頂を迎えた後、私はベットの中でシグザス様の腕に抱かれ横になっていた。
「これから俺はおまえを守るために戦おう、そしておまえの側にずっといると誓う」
暖かい気持ちが心の中に溢れる。
それは今まで感じたどんな感情よりも素晴らしいものだった。
「シグザス様…」
私は人間の少女に憑依して人の心を知った。
その気持ちはとても愛しくて大切で…。
これから私はずっとこの体で、ソフィアという人間の女として生きていこう。
シグザス様の側でずっと…。


■あとがき
今回もまたモンスター憑依を書いてみましたが、前回とは別方向のモノを書いてみました。
人間ですらなかったモンスターの心が人間の女性に憑依したことによって変わっていく…。
清楚な女性が下品になるのとはまた違う別のギャップを目指して書いてみたのですがどうだったでしょう?



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いい話です!
いやあー嬉しい誤算?ですね、これはw
性欲は最強なのだー
・・・違う違う。愛は世界を救う、でしたww

うーん、バカなオークより、優秀なダーク戦士がこうなるとは・・・なんか私も浄化されたみたいw
[ 2009/11/24 11:41 ] [ 編集 ]
うほっ!?いい魔物〜
たまには、こういうのも悪くない〜
[ 2009/11/24 16:22 ] [ 編集 ]
コメントありがとう
■憑依サイコーさん
最初は、性欲最強な部分も書こうと思っていたんですが、書いてるうちにいろいろ迷走した結果、違う方向に進み綺麗な話っぽくなってしまいました(^^;)

拍手でもコメントありがとうございました。

■イーサさん
結構冒険して書いたのでそう言ってもらえるとほっとします(^^)
[ 2009/11/24 22:41 ] [ 編集 ]
No title
憑依して脅迫したり復讐したりする話が好きで、自分でも書いたりするわたしですが……実は、作品にせずに一人で妄想していると、たいてい途中からラブラブになってしまうのです!(爆)
というわけで、今回のような殺すつもりだった相手に惹かれてしまうという展開も、かなり好みだったりするのでした(^^)
[ 2009/11/24 23:12 ] [ 編集 ]
コメントありがとう
■nekomeさん
自分は憑依による変化のギャップを見るのが好きなのでこういう心の変化もありかなと思い書いて見たんですが、需要があって良かったです(^^)

その妄想を元に作品にしてみるのもありかもしれませんよw
[ 2009/11/25 20:35 ] [ 編集 ]
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