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だーくすぴりっと TOP  >  SS「ルリフィナさんはときどきオーク」 >  ルリフィナさんはときどきオーク その3

ルリフィナさんはときどきオーク その3

前回の続きです。

※この作品には下品で変態な要素があります。









 あれから一ヵ月……。
 俺は毎日ルリフィナさんの特訓を受け、冒険者としての基本を叩き込まれた。

 草原を走らされ、森を走らされ、山を走らされ、崖を登り、川の中を泳いだり……とにかく動きまくった。
 疲労で倒れたり怪我をしてもルリフィナさんが治癒魔法で回復するので止まる暇はなかった。

 運動以外にも一般的な魔物の知識や冒険者ギルドの仕組みなど知識的な事を学んだ。
 こちらの世界の文字の書き方も学び、ある程度なら書けるようになった。

 他には森の中で野営の訓練させられ、狩りや釣りの仕方、食べられる植物の見分け方から外でもできる簡単な調理の仕方も教えてもらった。
 さすがに一週間もそんな生活をさせられるとは思っていなかったが……。

 そんな特訓を終えて数日休んだ後、俺はルリフィナさんが泊まっている宿屋の部屋に来ていた。

「改めてお疲れ様……この一ヶ月間、よくがんばったわね」

 ルリフィナさんから労いの言葉を貰う。
 ルリフィナさんの特訓は思っていた以上にスパルタだった。
 正直、自分でもどうして乗り越えることができたのか、わからないくらいだ。

「これであなたも立派な『駆け出し』冒険者ね♪」
「……あれだけ苦労して、まだ『駆け出し』なんですね」

 冒険者としての基本を叩き込まれただけなので、当然と言えば当然なのだが……。

「そんな残念な顔しないの♪今のあなたは以前と比べれは随分成長したと思うわ」
「そう言われても自分ではよくわからないですよ」

 いまいち自分が成長したという実感が沸いてこない。

「ブッヒッヒ……そんなあなたのために私からプレゼントがあるわ♪」

 下品な笑みを浮かべるとルリフィナさんは服の胸元のボタンを外すし、そこからスマホくらいの薄い金属の板を取り出す。

「な、なんですかそれ?……っていうか、なんて所から出してるんですか!?」
「ブヒヒ♪ちょっとしたサービスブヒ♪」
「サービスって……」

 まあ嬉しいか、嬉しくないかで言えば嬉しいけど……。

「これは最新型の能力鑑定板(ステ-タスプレート)ブヒ」

 能力鑑定板(ステ-タスプレート)というのは使用者の能力(ステータス)を可視化する事ができる魔導具だ。

「それって冒険者ギルドにも置いてある魔導具ですよね」

 確か冒険者としてギルドに登録する時に触った気がする。
 ステータスと言ってもクラスやレベル等の基本的な能力が表示される程度だったはずだ。

「冒険者ギルドに置いてあるのは旧型、こっちは新型で小型化されてるのよ」

 言われてみるとルリフィナさんが持ってる能力鑑定板(ステ-タスプレート)の方が冒険者ギルドで見た能力鑑定板(ステ-タスプレート)より小さい気がする。

「しかもこっちの最新型は本人が気づいていないような技能(スキル)まで詳しく鑑定されるブヒ!!」

 この世界では自分のステータスなら鑑定しなくても、なんとなくわかるようになっている。
 だが、それは感覚的なもので、わりと曖昧だったりもする。

 だから自分のステータスを詳しく知りたい人は『鑑定士』に頼んで自分のステータスを鑑定してもらうという話を聞いたことがある。

「これをあなたにあげるから、自分のステータスを鑑定してみなさい」
「でも能力鑑定板(ステ-タスプレート)って結構な値段がするんじゃ……」

 魔導具と呼ばれる類の物はたいてい値が張る。
 冒険者ギルドにある能力鑑定板(ステ-タスプレート)も普段利用するのにはお金がかかる。

「遠慮しないの、これはあなたの今後の特訓にも必要な物なんだから」

 そう言われたら受け取らない訳にはいかなくなる。

「ありがとうございます、それじゃあさっそく使ってみますね」

 俺はルリフィナさんから受け取った能力鑑定板(ステ-タスプレート)の上に手を乗せる。

 すると……ほんのりとルリフィナさんの胸の温もりを感じた。

 それはさておき……。

「ステータス」

 そう声に出すと、能力鑑定板(ステ-タスプレート)に俺の能力が表示された。



【スズナカ スミ】レベル10

 種 族:異世界人(♂)
 クラス:探索者(サーチャー)

【称号】

 転移者
 Eランク冒険者
 ルリフィナの弟子(仮)

【基本能力】

 筋 力:F+
 耐 久:F+
 魔 力:E
 器用さ:F+
 敏 捷:F+

【技能】

《戦闘系》
 こぶし/パンチ :Lv5
 キック     :Lv9
 頭突き     :Lv3
 組みつき    :Lv3
 ナイフ     :Lv3
 拳銃      :Lv1
 サブマシンガン :Lv1
 ショットガン  :Lv1
 マシンガン   :Lv1
 ライフル    :Lv1

《探索系》
 目星      :Lv9
 図書館     :Lv3
 聞き耳     :Lv9
 鍵開け     :Lv1
 隠す  :Lv3
 隠れる  :Lv7
 忍び歩き  :Lv7
 追跡  :Lv5
 ナビゲート  :Lv5

《運動系》
 回避  :Lv5
 投擲  :Lv9
 水泳  :Lv5
 跳躍  :Lv5
 登攀  :Lv5

《交渉系》
 言いくるめ  :Lv1
 説得  :Lv1
 信用  :Lv1
 値切り   :Lv1
 心理学  :Lv1

《知識系》
 オカルト  :Lv1
 医学  :Lv1
 化学  :Lv2
 経理  :Lv1
 考古学  :Lv1
 人類学  :Lv1
 生物学     :Lv3
 地質学   :Lv1
 電子工学  :Lv1
 天文学  :Lv1
 博物学  :Lv1
 物理学  :Lv1
 法律  :Lv1
 薬学  :Lv1
 歴史      :Lv1

《技術系》
 応急手当  :Lv3
 精神分析  :Lv1
 乗馬  :Lv1
 コンピュータ  :Lv2
 機械修理  :Lv2
 電気修理  :Lv2
 写真術  :Lv2
 重機械操作  :Lv1
 変装  :Lv1
 運転(自転車) :Lv2
 芸術(料理)  :Lv3

《固有系》
 人語自動翻訳 :LvMAX



 思った以上に詳しく能力が表示されて驚く。
 とりあえず一番最初に言いたことがあるとすれば……。

「技能(スキル)多すぎだろ!!」

 数が多くても異世界では役に立たなそうな技能(スキル)が結構ある。
 特に拳銃やライフル等の銃火器はこの世界には存在しないみたいなので使い道がない。

 ある程度レベルが上がっている技能(スキル)はルリフィナさんの特訓による成果だろう。
 少しだけレベルが高い技能(スキル)は異世界に来る前から持っていたものだと思う。

 称号に関しては今のところ何の意味があるかはわからない。

 ちなみに能力鑑定板(ステ-タスプレート)の画面はスマホのように指で操作してスクロールできるので、いくら技能(スキル)が多くても問題はない。
 あと俺の名前は漢字だと『鈴中 隅』と書く。

「どれどれ、私にも見せて」

 ルリフィナさんが後ろから俺に抱きつくような体勢で能力鑑定板(ステ-タスプレート)を覗き込んでくる。
 それと同時に背中に大きくて柔らかい感触を感じる。

「なるほど……異世界人って事はあなたはこの世界の人間じゃないのね」
「そ、それは!?」

 俺が異世界人である事を知られたら色々と問題がある気がする。
 人語自動翻訳とかこの世界の人からしたら完全にチート技能(スキル)だし。

 冒険者ギルドの能力鑑定板(ステ-タスプレート)では種族は人間と鑑定されていたので油断していた。
 さすが最新型……こうやって実際に画面に表示されていては誤魔化しようがない。

「やっぱりそうなのね」
「……ルリフィナさんは俺が異世界人だと知ってどう思いましたか?」

 バレてしまったものは仕方ない。
 だけど俺が異世界の人間だと知って、ルリフィナさんがどう思ったのかは気になる。

「どうって……あなたが異世界人であろうと私にはまったく問題ないわ、ブヒヒ♪」

 そう言ってルリフィナさんは下品な笑みを浮かべる。
 その顔は本当に問題ないように見えた。

「それに異世界人の召喚は、この国で過去にも行われてるのよ」
「えっ、そうだったんですか!?」
「なんでも昔は召喚した異世界人を戦争の道具にしていたとか……」

 異世界人はレアクラスばかりなので、戦力としては申し分なかったのだろう。

「今ではその召喚魔法も封印されてるって話だったんだけど……どうやらそうではなかったみたいね」

 俺がこの世界にいるってことは、誰かがその魔法を使って召喚したってことだ。
 だけど俺達のクラスがこの世界に転移してきた時、周りには誰もいなかったと思う。
 もしかしたら、どこかに隠れていたという可能性も否定はできないが。

「詳しいことはそのうち聞くとして……あなたが異世界人だと知ったら利用しようする人間が出てくると思うし、この事は隠しておいたほうがいいわね」

 俺には利用するような能力もないのだが、異世界人というだけで近づいてくる人間はいるかもしれない。
 今後は俺が異世界の人間だとバレないように、もっと気をつけないと……。

「わかりました、気をつけます」
「異世界人の話についてはこの辺にして……あなたの基本能力に関してだけど地味に魔力があるみたいね」

 全体的に基本能力は低いのだが、魔力だけは少しだけ他より高いようだ。

「俺のクラスは魔法が使えないから意味ないですけどね」

 魔力があっても技能(スキル)として魔法を覚えていなければ使うことはできない。

「確かにそうなんだけど……本当にあなたのクラスは魔法が使えないのかしら?」
「使えるなら最初から技能(スキル)として覚えてるはずですよ」

 唱えられる魔法の系統は基本的に最初から技能(スキル)として覚えている。
 ルリフィナさんのような神官(プリースト)なら『神聖魔法』と『治癒魔法』を覚えているはずだ。

 もちろんレベルアップで魔法技能(スキル)が追加されるクラスもあるらしいが、今のところ俺にはそういった事は起きていない。

「でも、あなたのクラスの技能(スキル)は他のクラスと明らかに違うし」

 ルリフィナさんは俺の技能(スキル)を見て何か思う所があるようだ。

「やたらと数が多いし、細かいですよね」

 高レベルの冒険者なら技能(スキル)も多いだろうが、レベル10とは思えない数だ。

「レベル10でこの技能(スキル)の数……あなたのクラスって、もしかして技能(スキル)を覚える条件が特殊だったりしない?」

 普通のクラスはレベルを上げることで新しい技能(スキル)を覚えていく。

「俺のクラスはレベルアップで技能(スキル)を覚えるタイプじゃないってことですか?」
「確定はできないけどね」

 だとしたら俺が技能(スキル)を覚える条件っていうのはなんだろう?

「それじゃあ、せっかくだし明日から始める実践訓練で色々試してみましょう♪」




 次の日、俺は大きなリュックを背負いルリフィナさんの案内で森の中を歩いていた。

「はぁはぁ、あの……これすごく重いんですけど?」

 今朝、宿屋のルリフィナさんの部屋を訪れたら突然大きなリュックを渡され背負わされたのだが、どう考えても『筋力F+』の人間が背負って長距離を歩くような重量じゃない。
 なんでも実践特訓に使う武器や防具が入っているらしいのだが……。

「これも訓練のうちよ、疲れても私が治癒魔法で回復してあげるから安心しなさい♪」

 前回の特訓の時も思ったが、回復させて無理矢理歩かせるのって、ある意味拷問のような気がする。

「実践訓練って、こんな森の奥でするんですか?」
「だって街の周辺だと人目が気になって自由にオナラもできないブヒ」

 完全にルリフィナさんの事情だった。

「だからってこんな森の奥まで来なくても……」
「私は魔王を倒した英雄の一人……清楚で可憐で女神の如く美しい神官のルリフィナなのよ」

 ルリフィナさんは自己評価が高いようだ。

「そんなオレが人前でオナラなんて、できるわけないブヒ!!」

 ブリブリィ!!ブビィ!!

「言ってるそばから俺の目の前でオナラしてるんですが、それは……」

 ここ最近ずっと一緒にいるので毎日のようにルリフィナさんのオナラの音を聞いているような気がする。

「あなたは私にとって唯一の……目の前でオナラをできる特別な人ブヒ!!」
「はぁ……わかりましたよ」

 まあルリフィナさんは有名人だし、人目が気になるのは仕方ない。
 それに内容はどうあれ……自分がルリフィナさんの特別っていうのは悪い気はしない。

「わかってくれて何よりブヒ♪」

 とりあえずルリフィナさんが嬉しそうなので良しとしておく。

 そんな話をしながら歩いていると目的地へと辿り着いた。

「ここが古代人の遺跡ですか」

 林を抜けた俺の目の前には古びた遺跡が建っていた。

「そうブヒ、そして今の『私』と『オレ』の精神が融合した場所ブヒ」

 ここはルリフィナさんと俺の助けたオークが古代魔法の不完全な発動によって精神が融合してしまった場所らしい。
 話には聞いていたが実際に来るのは初めてだった。

「この辺りは冒険者ギルドから立ち入り禁止に指定されてるから人目を気にせずオナラ……じゃなくて特訓ができるブヒ」

 ブリブリィ!!ブパァ!!

 さっそくルリフィナさんのお尻から下品な音が聞こえてくる。

「立ち入り禁止って……勝手に入ってもいいんですか?」
「Sランクの冒険者なら立ち入り禁止の場所でも自由に出入りできるブヒ♪もちろん同行者にもその権利があるブヒ♪」

 さすがはSランク、冒険者ギルド内では権力を持っているようだ。

「それじゃあ、ちょっと準備してくるからリュックを渡すブヒ」

 俺が背負っていたリュックを地面に降ろすと、ルリフィナさんは軽々と持ち上げて背負ってしまう。

「あなたはここで休んで待っててね♪」

 そう言って遺跡の入り口から中へと入って行った。

「……」

 とりあえず今は言われた通り、木の陰で休んで待つ事にする。
 ルリフィナさんに何度か治癒魔法をかけてもらったとはいえ、ここまで歩いてくるだけで疲れてしまった。

 しばらくすると遺跡の入り口からルリフィナさんが出てきたのだが……。

オクプリ003a

 なぜか黒いビキニアーマーを着ていた。

「な、なんて格好してるんですかっー!?」

 突然の事に思わず叫んでしまう。

「訓練用に着てみたんだけど……何か問題があったかしら?」
「いや問題しかないですよ!!」

 まともに装甲で守られているのは肩と胸と下腹部くらいで、とても実際の戦闘で役に立つとは思えない。

「この鎧、似合ってなかった?」
「いや、そういうことじゃなくて、戦闘での実用性の問題です」

 ある意味、実用性があるとは言えるのだが……。

「性能に関してなら大丈夫よ、この鎧は装備すると魔法が使えなくなる変わりに装着者の魔力に応じて他の能力が上昇するの」
「それって魔法職を一時的に戦士職に変化させるような感じですか?」

 だとしたら装備するだけでクラスチェンジするようなものだ。

「そんな感じだけど技能(スキル)は追加されないから、そこまで便利な装備ってわけじゃないわね」

 魔法職では物理戦闘の技能(スキル)が少ないので、戦士職としては物足りないということか。

「それでも装着者が『魔力A』以上ならバリアを発動して全身を守れるから便利だと思うけどね」
「そんな便利な機能があるんですか!?」

 ルリフィナさんなら『魔力A』の条件は満たしているだろうし、それだけの魔力があるなら能力はかなり強化されそうだ。

「そんな装備いったいどこで手に入れたんですか?」
「魔王の城の宝物庫よ」

 確かにそこならありそうな気がする。

「話はこれくらいにして、そろそろ実践訓練を始めるわよ」

 ルリフィナさんはそう言うと、足元に置いてあったリュックを漁り始める。

「実践訓練って……もしかしてルリフィナさんと模擬戦するとか?」
「その通りよ♪」

 ルリフィナさんが鎧に着替えてるのを見て、なんとなくそんな気はしていた。

「でもルリフィナさんって神官(プリースト)ですよね、基本能力は俺より高くても武器の扱いはあまり得意じゃ……あっ、そういうことですか」

 通常の神官(プリースト)が扱える武器は少なく、性能的にも魔法を補佐するような武器がほとんどだ。

 だけどルリフィナさんは違う。
 オークと精神が融合した事でオークの技能(スキル)も使うことができる。
 つまりオークが扱える武器を神官(プリースト)でも扱えるということだ。

「今日の私は神官(プリースト)としてではなく、オークとしてあなたと模擬戦するってわけブヒ♪」

 リュックから取り出した二つの棍棒を両手に持ち、ルリフィナさんは下品な笑みを浮かべる。
 その姿はとても神官(プリースト)には見えない。

「まずは持ってきた武器で一通り戦ってみましょうか……ほら、あなたも棍棒を持って」

 ルリフィナさんは右手に持っていた方の棍棒を俺に手渡してくる。

「俺も棍棒を使うんですか?でも俺の技能(スキル)に棍棒は……」

 この世界では技能(スキル)にない武器を装備しても武器の力を引き出すことはできない。
 技能(スキル)になければ、いくら練習しても武器の技術は上達しないのだ。

「他にも手斧や手槍、後はメイスと盾なんかも用意してるわよ」
「棍棒もそうですけど、それはどういうチョイスなんですか?」

 なんだか派手さのない地味な武器ばかりな気がする。

「オークのオレが得意とする武器を選んだからよ、それに重い武器だとあなたが扱えないでしょ」
「はい、納得です」

 確かに大剣とか騎士槍とか大斧を持ってこられても扱える気がしない。

「まずは何も考えずに試してみましょう……ね♪」
「……わかりました」

 ルリフィナさんには何か考えがあるみたいだし、今はそれに従おう。

「それじゃあ、まずは適当に戦ってみるわよ……さあどこからでもかかってくるブヒ!!」

 こうして俺とルリフィナさんの模擬戦が始まった。



 一時間後……。

「全然ダメダメブヒ!!」

 俺は地面に正座させられ、ルリフィナさんに怒られていた。

「親の仇だと思って、もっと殺す気でかかってくるブヒ!!」
「いや、さすがにそれは……」

 理由を簡単に説明すると俺が本気でルリフィナさんと戦わないからだ。

「少なくとも魔物と戦う時はそれなりにできてたのに……どうして人間相手だとできないブヒ!!」

 現代日本で育った俺には、どうにも人間を相手に戦うことに抵抗があるようだ。
 それに相手はルリフィナさんなので、どうしても意識してしまう。

「……すみません」

 自分でも訓練だとわかっているのだが、どうにも本気で攻撃する事ができない。

「まあいいわ……とりあえず武器は一通り試したし、能力鑑定板(ステ-タスプレート)を確認してみて」

 言われた通り能力鑑定板(ステ-タスプレート)の上に手を乗せて確認してみると……。

 小さい棍棒   :Lv1
 杖       :Lv1
 手斧      :Lv1
 手槍      :Lv1
 盾       :Lv1

 さっきまで使っていた武器の技能(スキル)が追加されていた。

「どうやら技能(スキル)が追加されたみたいね」

 念のためレベルを確認してみたが10のままで上がっていない。

「レベルが上がってないのに技能(スキル)が増えてるってことは……」
「あなたのクラスは経験する事で技能(スキル)を覚えるみたいね」

 つまりそれはクラスによる武器の制限がないことになる。

「すべての武器を扱えるってことですか?」
「武器だけとは限らないわ……もしかしたら、あらゆる技能(スキル)も身につけることができるかも」

 だとしたら『探索者(サーチャー)』は制限というものが存在しない自由なクラスということになる。

「あなたの『探索者(サーチャー)』というクラスはあらゆる可能性を秘めた特別なクラスかもしれないわ」

 すべての技能(スキル)を覚えられるかもしれないという可能性。
 それだけ聞くと確かにすごい事のように思える。
 だけど……。

「そこまで都合のいいクラスではないと思います」

 本当に全ての技能(スキル)を覚えられるとしても技能(スキル)レベルを上げなければ意味がない。
 そして技能(スキル)レベルは種類にもよるが簡単に上がるわけではないのだ。

「いや、そこは自分のクラスの可能性がわかって喜ぶところじゃないの?」
「だって、いくらすべての武器の技能(スキル)を覚えたとしても『筋力F+』じゃ扱える武器は限られますよ」

 俺には基本能力が低いという欠点があるのだ。

「そ、それはそうだけど、夢のあるクラスだと思わない?」
「まあ自分のできる事の幅は広がった気がします」

 もっと自分のクラスの特性を理解して、この力を上手く使えるようになりたいとは思う。

「うーん、なんだか私が想像していた反応と違うブヒ」

 ルリフィナさんはなぜか不満そうな顔をしている。

「もっとこう……自分の可能性に慢心して力に溺れたりしないブヒ?」
「しませんよ!!」

 それは完全にダメなパターンだ。
 自分を過大評価はするべきじゃない、慢心は失敗の元だ。

「師匠として慢心した弟子をたしなめたかったのに……」

 それと俺は別にルリフィナさんの弟子になったつもりはないのだが……。
 そういえば称号には『ルリフィナの弟子(仮)』っていうのがあった気がする。

「さてと……それじゃあ、そろそろさっきの続きをしましょうか?」
「続きって言うと?」
「もちろん、実践訓練ブヒ!!」

 ですよね……。

「武器は使わない、次は素手で勝負よ!!」
「お、お手柔らかにお願いします」

 俺とルリフィナさんは武器を持たずに、お互いに向かい合う。

「もう口ではとやかく言わないわ、あなたには無理矢理にでも本気を出してもらうから」

 その瞬間、ルリフィナさんが物凄い勢いで俺の方に突っ込んできた。

「オーク流体術の恐ろしさをその身に刻むブヒ!!」

 俺は避けることもできず、ルリフィナさんのタックルを喰らって吹っ飛される。

「うわぁ!!」

 『耐久F+』の俺が衝撃に耐えられるわけもなく地面に倒れてしまう。
 そのチャンスを逃さないとルリフィナさんはお尻を向けて、俺の上に飛び乗ってくる。

「ヒップアタックを喰らうブヒ!!」
「ぐはっ!!」

 ルリフィナさんの体重が俺のお腹に圧し掛かり、重みで吐きそうになる。

「お、重い……」
「あ゛?」

 今まで聞いた事のないようなルリフィナさんの低い声が聞こえたと思ったら、俺の足がありえない方向に曲がる。

「いたたたた!!か、軽いです!!ルリフィナさんはめっちゃ軽いです!!まるで羽のよう!!まさに俺の天使です!!」
「言っておくけど鎧を着てるからよ……」

 ルリフィナさんがぼそりと呟く。

「べ、別に私の体重はそこまで重くないんだから勘違いしないでよね!!」

 面積の少ないビキニアーマーは、そこまで重くない気もするが黙っておく。
 俺は空気が読める男なのだ。

 こんな状況だが体重を気にするルリフィナさんが、ちょっとかわいいと思ってしまった。

「そうやって余裕ぶってられるのも今のうちブヒ、これからが本当の地獄ブヒ」

 そう言うと、ルリフィナさんのお尻が俺の顔に押し付けられる。
 柔らかくて気持ちいいと思った瞬間……。

 ブリブリィ!!ブパァ!!

 ルリフィナさんのお尻から下品な音と共にオナラが噴き出してくる。

オクプリ003b


 俺の顔面にルリフィナさんのオナラが零距離で噴きかかる。
 すると香ばしいなんとも言えない臭いが鼻の中へと入ってくる。

「げほっ!!ごほっ!!」

 ブリブリィ!!ブビィ!!

 下品な音をたてルリフィナさんのお尻から再びオナラが噴き出してくる。
 普段からルリフィナさんのオナラの臭いは嗅いでいるが、これはいつもとは全然違う。

「ブヒヒ!!オーク流体術必殺のオナラ地獄をたっぷり味わうブヒ!!」

 ブバァ!!ブリブリィ!!ブビィ!!

 ルリフィナさんのお尻からは止まることなくオナラが噴き出し続け、そのオナラはすべて俺の顔面へと噴きかかる。
 息をするたびに強制的にルリフィナさんのオナラを吸わされる……まさにオナラ地獄。
 これは一瞬でも気を許したら気絶してしまいそうだ。

「オレのオナラを味わいたくなかったら本気を出してオレと戦うブヒ!!」

 どうやら俺が本気で戦うと言うまでオナラを嗅がせるつもりのようだ。
 だとしたら俺は……。



■(ルリフィナさん視点)

 私(オレ)のお尻の下で彼は気を失っていた。

「まさか気絶するまで我慢するなんて……」

 彼は臆病ではあるが、我慢強くもあることを忘れていた。

「まったく……本当は私だって、こんなことしたくないのよ」

 正直、自分の特訓が厳しいという自覚はある。
 厳しくしすぎて彼に嫌われたりしないか気になってるくらいだ。

 だが、それはすべて彼のためだ……この特訓は彼が冒険者として生きていくために必要な事なのだ。

 冒険者ギルドの依頼には山賊退治などの人間を相手にする依頼もある。
 それに冒険者をしていれば他の冒険者と敵対することだってあるだろう。

 人間は時に他のどの生物よりも狡猾で残忍になる生き物だ。
 今の彼では、そんな人間達に食い物にされてしまう。
 彼が以前どんな世界で生活していたのかはわからないが、ここはそういう世界なのだ。

「早く強くなって私を安心させてちょうだい」

 彼の上から立ち上がると、体が妙に熱くなっている事に気づく。

「なんだか体が火照って熱いブヒ」

 熱かったので鎧を脱ぎ捨て裸になると、股間から愛液が垂れてグチョグチョになっていた。
 どうやら彼にオナラを嗅がせて興奮してしまったようだ。

「このままじゃ体が治まりそうにないし、何より彼に悪いわよね……ブヒヒ♪」

 私(オレ)は全裸のまま彼を抱きしめると自分の大きな胸で顔を挟み込む。

「はぁはぁ……彼がオレの大きなおっぱいに挟まれて気持ちよさそうに眠ってるブヒ」

 実際には私(オレ)のオナラで気絶しているのだが、そう見えるのだから問題ない。

「ブヒヒ、お姉さんにたっぷり甘えていいブヒよ♪」

 頭をナデナデしながら彼の寝顔を見つめていると、あまりにもかわいくて我慢できなくなる。

「あぁん、もう!!なんてかわいい寝顔なのかしら!!あまりにもかわいすぎて孕ませたくなってくるブヒ!!」

 オークの雄としての本能が彼を孕ませたいと思ってしまう。
 しかし残念な事に、この体にはチ●ポがついていない。
 それに彼は男なので、いくらかわいくても孕ませることはできないのだ。

 ブリブリィ!!ブパァ!!

 興奮しすぎてオナラまで噴き出してしまう。
 仕方ないので変わりに彼の体を抱きしめて、思い切り自分の体を擦りつける。

 すると今度は彼の子供を孕みたいという気持ちが湧き上がってくる。

「ブヒィ!!ブヒィ!!彼の赤ちゃん孕みたいブヒィ!!」

 これは人間の女としての本能なのか、ルリフィナ(私)が変態なだけなのか……とにかく彼の子供を孕みたいと思ってしまう。

 ブリブリィ!!ブビィ!!

「ブヒブヒィ!!オレの赤ちゃん孕ませたいブヒィ!!彼の赤ちゃんも孕みたいブヒィ!!」

 ブバァ!!ブリブリィ!!ブビィ!!

 私(オレ)はオナラを垂れ流しながら彼に抱きつき、大きな胸を擦りつけて、孕ませたい孕みたいと豚のように叫び続けた。

 それからしばらくして正気に戻った私(オレ)は、恩人である彼に対して申し訳ない気持ちになるのだった。





 目を覚ますと二つの大きな膨らみが見えた。

「これって……」

 よく見るとそれはおっぱいだった。
 それになんだか頭の下が柔らかい感触がする。

「あら、目が覚めたみたいね」

 胸で隠れて顔がよく見えないが、上からルリフィナさんの声が聞こえる。
 どうやら俺はルリフィナさんに膝枕されているようだ。

 いったいこれはどういうシチュエーションなのか……。
 確かルリフィナさんと訓練してて、押し倒されて、オナラを嗅がされて……。

「す、すみません!!」

 倒れる前の事を思い出した俺は慌てて起き上がる
 するとルリフィナさんは訓練していた時と同じく黒いビキニアーマーを着ていた。

「ふふっ、別にしばらく休んでいても良かったのよ」

 そう言ってルリフィナさんは優しく微笑む。
 てっきり怒ってるかと思ったのだが……。

「あの……俺、本気で戦えなくてすみません!!」

 俺はルリフィナさんに向かって大きく頭を下げる。

「いいのよ、私もちょっと急ぎすぎたと思うし……その……色々とごめんなさい」

 申し訳なさそうにルリフィナさんが謝る。
 なんだか反省しているようだけど……。

 そうか、ルリフィナさんは俺を気絶させてしまったことを気にしてるのか。
 だとしたら……。

「いえ、悪いのは俺です!!」

 すべては本気で戦うことができなかった俺の責任だ。
 あそこまでルリフィナさんにさせておいて、俺は自分の気持ちを優先してしまった。

 そのせいでルリフィナさんに嫌な思いをさせてしまうなんて……。

「俺は誰が相手でも本気で戦えるようになりたいです!!だから訓練お願いします!!」

 冒険者なら人間だろうが、魔物だろうが、相手が誰だろうと敵なら戦わなくてはならない。
 それに俺には一人前の冒険者になって、ルリフィナさんに伝えたいことがあるんだ。
 こんな所で止まっているわけにはいかない。

「そう……」

 ルリフィナさんは静かにそう頷くと俺の目を真っ直ぐと見つめる。
 そして……。

「それじゃあ私が……オレがあなたを徹底的にしごいてやるブヒ♪」

 いつもの下品な笑みでそう答えた。

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このスキルたちはあれですか
CoC〜クトゥルフの呼び声
ですか
[ 2017/09/26 00:11 ] [ 編集 ]
はい、それが元ネタですね
[ 2017/09/26 01:13 ] [ 編集 ]
地味に続きが気になっていたのでうれしいです!
[ 2017/09/26 01:42 ] [ 編集 ]
おお、この話の続き、楽しみにしてました!
二人?の意識が混じってるのが顕著に出てて良いですよね
重いって言われて気にするのにおならは気にしないのが実にアンバランス
[ 2017/09/26 07:51 ] [ 編集 ]
ありがとうございます! 4話も期待します。
[ 2017/09/26 17:36 ] [ 編集 ]
ルリフィナの ステータスも お願いします!
[ 2017/09/26 19:54 ] [ 編集 ]
>柊菜緒さん
ありがとうございます(^^)

>七篠さん
自分の趣味を突っ込みまっくてる作品なので、良いと思える所があったなら嬉しいです(^^)

>1545さん
続編に関しては今の所は未定です(^^;)

>1004さん
もし続編を書くことがあれば、そのうち出ることもあるかもです。

[ 2017/09/26 21:36 ] [ 編集 ]
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