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オークメイドと恋する領主2

オークメイドと恋する領主の続きです。





 これは俺とリィズが本当の恋人同士になる前の……とある夏の日の話。


 リィズの中身がオークの豚仙人であることを知ってから一カ月が過ぎていた。

「なあリィズ、やっぱり夏と言えば海だよな?」

 俺は書斎で掃除しているリィズに話しかける。

「急になんですか?」

 リィズが無表情ながらも不機嫌そうに答える。
 だがそれくらいで俺は挫けたりしない。

「そして海と言えば水着なわけで……後はわかるな?」
「いえ、さっぱりわからないです」

 本当にリィズはわかっていないようだった。

「つまり一緒に海に行こうってことさ、デートのお誘いだよ」
「デートって……これで何度目ですか?」

 実は何度もリィズをデートに誘っているのだが、断られ続けていたりする。

「旦那様は中身がオークの私と本気でデートがしたいんですか?」

 リィズの中身がオークの豚仙人であることはわかっている。
 それを理解した上で俺は本気でリィズを愛しているのだ。

「当たり前だろ、俺が好きなのは中身が人間のリィズじゃない、目の前にいる中身がオークのリィズなんだ」
「相変わらず貴様の言うことは理解できないブヒ……じゃなくて、できませんね」

 素のオークが出てしまい言い直すリィズ。

「いいかげん私の事は諦めたらどうですか?」

 この一カ月、俺はリィズに何度も自分の気持ちを伝えてきたが、その想いが届くことはなかった。

「いくら好きだの愛してるだの言ったところで、心がオークである私に人間の感情は理解できませんから無駄なことですよ」

 無駄なことか……。
 そう言われたくらいでリィズの事を諦めるなら、もっと早くに諦めている。

「無駄かどうかはともかく……実はリィズの水着を用意してあるんだ」

 そう言って俺は事前に準備しておいたリィズ用の水着を見せる。

「水着なんて、いつの間に……」
「想像してみろよ、白い砂浜に青い海……水着を着て泳いだらきっと気持ちいいと思うぞ」

 俺は海で水着に着替えたリィズの姿を想像する……うん、エッチだ。

「想像しろと言われても……私は海に行ったことなんてありませんし、この体も海に行った記憶は持っていないようです」
「えっ、そうなのか?」
「基本的にオークは森や洞窟など、内陸部で暮らしているので海に行くことがほとんどないんです」

 言われてみれば海辺でオークを見たことはない気がする。

「行ったことがないって言うなら、なおさら海に行こうぜ」
「ですが、オークの私が人間と海に行くなんて……」
「今のリィズは人間の女の子なんだ、同じ人間と海に行ったって別におかしくないだろ?」

 今のリィズはどこから見ても人間の爆乳美少女にしか見えない。

「確かに体はそうかもしれませんが……」

 はっきり断らないという事はリィズは海に興味があるのかもしれない。

「オークや人間ってことは抜きにして、リィズは純粋に海に行ってみたいと思わないのか?」
「それは……まあ行ってみたいとは思いますけど」
「それなら一緒に行こうぜ、俺はリィズを海に連れていきたいんだ」

 リィズが少しでも海に行きたいと思っているなら連れて行ってやりたい。

「仕方ありませんね……旦那様には豚魔王様からの任務で協力してもらってますし、たまには誘いに乗ってあげましょう」

 渋々といった感じだがリィズが初めて俺の誘いに乗ってくれた。
 あまりの嬉しさに思わすその場で飛び上がってしまう。

「ひゃっほー♪リィズと海で初デートだ!!」
「言っておきますが、これはデートではありません……メイドとして仕方なく旦那様に付き合うだけです」

 そう言ってリィズは浮かれる俺に釘を刺す。

「それでもいいよ、俺はリィズと一緒に海に行けることが本当に嬉しいんだ」
「はぁ……相変わらず変な人ですね、私は仕事があるので用がないならもう話しかけないでくださいね」

 そんなリィズの冷たい態度も気にならないくらい、俺は嬉しくて舞い上がっていた。



 そして時間は流れ、俺とリィズはヴァルケン領のとある海岸へとやってきた。

「なるほど、これが海ですか……」

 目の前に広がる光景は白い砂浜と青い海……ではなく巨大な黒いヤドカリの群れだった。

「なんじゃこりゃぁ!?」

 予想外の光景に思わず叫んでしまう。

「あれはヤドカリゴンですね」

 ヤドカリゴンというのは名前の通りヤドカリの姿をした魔物だ。
 ただ普通のヤドカリとは違い、体長がニメートル以上もある。
 背中に背負った硬い殻が特徴で鋭いハサミは鋼すら切り裂くと言われている。

「ヤドカリゴンがなんでこんなにたくさんいるんだよ!!」

 見えるだけで砂浜には軽く百匹以上はいる。
 海の中にも潜んでいることを考えると倍以上の数がいるかもしれない。

「そういえばヤドカリゴンは百年に一度、大量発生すると聞いたことがあります、偶然その時期にぶつかってしまったみたいですね」

 だとしたら運が悪すぎる。

「そんなこと知ってるなんて、リィズは魔物に詳しいんだな」
「私は豚魔王四天王の一人、豚仙人ですよ、魔物の知識なら人間には負けません」

 そういえば豚仙人は二百年以上生きてるオークだと聞いた憶えがある。
 それだけ長生きならば、人間が知らない魔物の知識を持っていてもおかしくはない。

「そういやリィズの中身は俺よりずっと年寄りだったな」
「むっ、今のワシは旦那様よりも年下ブヒ」

 どうやら俺に年寄りと言われたことが気に障ったようだ。
 中身がオークとはいえ、女性に年齢の話をするのはよくないということか。

「リィズ、オークの素が出てるぞ」
「これは失礼……外では誰が見てるかわかりませんし、気を付けないといけませんね」
「まあ周囲に人の姿はないみたいだけどな」

 いるのは大量の巨大なヤドカリだけである。
 さすがに魔物が大量にいる状態で海水浴に来てる人間はいないようだ。
 念のため探知系のスキルを使って調べてみたが、やはり周囲に人間の反応はなかった。

「海岸がこんな状態では今日はあきらめて帰るしかないですね、町に戻ったら冒険者ギルドに討伐の依頼を出して……って旦那様!?」

 俺はヤドカリゴンだらけの砂浜に向かって歩き出す。

「いったい何をするつもりですか!?」
「魔物がいるなら排除すればいいだけだろ」

 こんなヤドカリ共に俺達の初デートを邪魔させるわけにはいかない。

「まさか一人でヤドカリゴンの群れを相手にするつもりですか!?」
「そうだ」

 俺は当然のようにそう答える。

「危険です!!ヤドカリゴンは見かけよりもずっと強い魔物なんですよ!!」

 元冒険者の俺はもちろんその事を知っている。
 ヤドカリゴンはベテラン冒険者の間でも危険な魔物として認識されているのだ。

「知ってるさ」
「それがわかっていて、どうして……」
「俺がリィズに見せたかった海は、こんな巨大なヤドカリだらけの海じゃないんだ」

 せっかくリィズが海に行きたいと言ってくれたんだ、だったらこのまま帰るわけにはいかない。

「俺がリィズに本当の海を見せてやるよ」

 俺は覚悟を決めてヤドカリゴンの群れへと向かっていく。

 それから一時間後。

「はぁはぁ……やったぞ、全部倒してやったぜ」

 砂浜にいたヤドカリゴンはもちろん、水中にいたヤドカリゴンも探知で探し出しすべて倒した。
 ちなみに倒した魔物は俺のスキルであるアイテムボックスに収納しておいた。
 アイテムボックスというスキルを簡単に説明すると、別の空間にアイテムを収納しておけるゲームの道具袋みたいなものである。

「さすがに今回はちょっと無理しすぎたかな」

 体力の限界を感じた俺は砂浜に仰向けになって倒れる。
 するとリィズが俺の元へと駆け寄ってくる。

「旦那様、大丈夫ですか!?」
「ああ、少し休めばすぐに回復して……えっ!?」

 リィズは俺が用意しておいた白いビキニの水着を着ていた。

オークメイド002a

「急に倒れたからしんぱ……驚きましたが意識はあるようですね」

 まさか仰向けの体勢でリィズの水着姿が見れるとは……。
 メイド服の時から気になっていたが、なんて暴力的なほどに大きな胸なんだ。
 ちょっと動くだけでタプンタプン揺れるその胸はもはや凶器と言っても過言ではない。

「本当にヤドカリゴンを全滅させてしまうなんて、さすがは勇者の仲間……英雄の一人ですね」
「そこは『英雄の一人』じゃなくて、『私の旦那様』って言って欲しいんだが」

 俺が戦ったのは全てリィズのためだ。
 勇者の仲間とか英雄とか、そんなことはどうだっていい。

「それは無理ブヒ、オークの豚仙人であるワシが仕えているのは豚魔王様だけブヒ」

 わかってはいたが、やはり中身がオークであるリィズにとっての一番は豚魔王のようだ。
 
「ですがメイドのリィズとしてなら、あなたを旦那様として少しだけ認めてあげなくもありません」
「えっ?」

 リィズが俺にそんなことを言ってくれるなんて……。

「それより私を見て何か言うことはないんですか?」
「えっ、その……すごく綺麗だよ」

 水着姿の感想を聞かれたようだが、突然の事でシンプルな言葉しか出てこなかった。

「き、綺麗って……このワシが綺麗だって言うブヒ!?」

オークメイド002b

「ああ、リィズの水着姿が魅力的すぎて、正直すごく興奮してる」
「興奮してるなんて本気で言ってるブヒ?」
「その証拠として俺の股間が大変なことになってるだろ」

 俺の股間は隠せないほどに大きく膨らみ、リィズの水着姿で興奮していることを証明していた。

「た、確かに……」

 正直恥ずかしい気持ちはあるが、俺がリィズの水着姿に魅力を感じていることは伝えておきたい。

「ブヒヒ……つまり貴様は中身がオークであるワシの水着姿に興奮する変態ってことブヒね」

オークメイド002c

 そう言ってリィズが下品な笑みを浮かべる。
 その下品な笑みが俺にはとても魅力的に見えた。

「否定はしない、変態と言われようが俺は中身がオークのリィズが好きなんだ……だからもっとリィズの水着姿を俺に見せてくれ!!」

 自分の素直な気持ちをリィズへと伝える。

「はぁ……まったく仕方のない旦那様ですね」

 リィズは呆れたようにそう言うと、俺に近づいてくる。
 あんまり近づかれると水着で隠れているとはいえ、大事な部分が見えてしまいそうだ。

「変態な旦那様には動けるようになるまで私の水着姿を見せてあげます」
「えっ、マジで!?」

 リィズの水着姿が近くで見れるのは嬉しいけど急にどうしたんだろう?

「旦那様は私に本当の海を見せてくれましたから……そのお礼です」

 そう言うとリィズは海の方へ視線を向ける。

「知識では知ってましたが、海ってこんなに綺麗だったんですね……旦那様、私を海に連れてきてくれありがとうブヒ」

 この日、俺とリィズの距離が少しだけ縮まったような気がした。


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[ 2018/09/28 20:37 ] SS「シュヴァイン王国物語」 | TB(0) | CM(-)
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